歯科医を目指したわけ -13-

学生時代 -その2-

入学式を数日後に控えて徳島入りし、学生寮に行きました。 寮長である工学部の八木さんと寮母さんに挨拶し、割り当てられた部屋に送られてきた布団を運びました。
八木さんから学寮での集団生活上の注意を一通り聞いたのですが、かなり鬱陶しい規則に縛られている感じで (こんなんじゃ、勉強どころじゃないなぁ) と思い始めていました。
八木さんは “歯学部の5回生もいますから 大丈夫ですよ” と言ってくれました。
(へー、こんな空間の中で生活していて、よく5回生になれたなあ。けっこうすごいヤツなんだろうなあ。いろいろアドバイスもらおう。)と思いました。

まず最初にやるべきことは、収入の道の確保でした。
こちらに来る前に送っておいたバイク --- 日用雑貨の仕入れをやっていたときに、岡本のスキンを売りまくって、もらったんです --- で 県庁の傍にある家庭教師センターに行きました。 どうしてここを見つけたのかは全く覚えていませんが、おそらく荒金さんの紹介だったと思うんですが・・・・・。この荒金さんは工学部の3回生で、バイクで大学を見て回っていたときにたまたま友達になったんです。

“いらっしゃい、結婚相談ですか?”
“はあ? ここって、家庭教師センターじゃないんですか?”
“'ああ、紹介してますよ、家庭教師も。何年生ですか?”
“今年、徳大に入学しました。”
“はあ?あのー、子供さんの家庭教師の紹介ですよねぇ”
“いえいえ、ぼくが教えたいんです。”(そりゃ 勘違いするわなぁ)

とりあえず 家庭教師の登録をし、“ええおなご、ようけおるでぇ” というおばちゃんの悪魔のようなささやきに、タダという条件で結婚紹介の登録もさせられました。
このときは、ほんとにここで見合いをすることになるとは思ってませんでした。
その後、度々ここに顔をだしていたところ、阿南市の高校2年生を紹介されました。
徳島市内からはちょっと遠いのですが、贅沢は言えません。とにかく収入の道を確保しなくてはならなかったですから。

入学式に出るつもりで早めに徳島に行ったのですが、入学式に出ても一銭にもなりませんので、 バイトに精をだすことにしました。